12/14

 急に何もかもどうでもよくなる。12月はそういう気分になりやすい。明日はサークルで組んでいるバンドのライブがあるけれど、それをほっぽりだして、川か、海か、とにかく巨大な水の流れがあるところのそばで、飲めないビールを飲みたい。多分、そんなことを思うだけで、実際やる勇気なんてほとんどない。

 

 音楽とか小説とか、どうでもいい。自分が本当に欲しいものはその中にあるようで実のところどこにもない。欲しいものなんてないのかもしれない。何もいらないのかもしれない。下らない人生。人の顔をコソコソうかがって差し当たりのないことを喋って歳とって死ぬ。何も残せずにクソみたいな日々を続ける。それで満足か?と問われると、まぁまぁだと答える。エレフェントカシマシの詩を引用したところで俺には何も備わらない。

 

 義務感やら、承認欲求やらに突き動かされて、音楽を聴き、本を読む。聴いた、読んだ、をインターネットにまき散らして偽物のエクスタシーを得る。頭の中で誰かが俺に話しかけてくる。お前は偽物だ、そういって俺を気持ちよく批判する。反省する。日々が流れて反省が薄れる。またボタンを押す。エクスタシー。頭の中の声。それもまたエクスタシー。内省。

 

 

 ああ、幼い頃の僕、許してくれ、許してくれ。