12/14

 急に何もかもどうでもよくなる。12月はそういう気分になりやすい。明日はサークルで組んでいるバンドのライブがあるけれど、それをほっぽりだして、川か、海か、とにかく巨大な水の流れがあるところのそばで、飲めないビールを飲みたい。多分、そんなことを思うだけで、実際やる勇気なんてほとんどない。

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地獄の季節

 気が付くと、前に記事を書いたのが50日も前になっている。この50日の間に僕は、少ない数の詩集を買い、少ない数の詩集を読んだ。最近、詩を焦点に当てているのか、それとも詩を読むこと自体を焦点に当てているのか、分からない日々を過ごしているように感じる。

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ビットとデシベル

 本を買う・読むにあたって、自分の中でのブームというのが存在している。一回生のころはミステリーを中心に読んでいて、二回生ごろにはSFに片足突っ込み、三回生では村上春樹が影響を受けた作品群を読み漁っていた。四回生になった今は何がブームかというと、詩や短歌である。

 

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カキフライが無いなら来なかった

 大学院に入るための試験が終わった。長くて辛い日々を過ごしてきたが、なんとかなったような、なってないような、そんな曖昧な気持ちで短い夏休みを迎えることになった。最近特に思うのだけれど、最後の試験が終わって夏休みに入るときの解放感というのが年々薄れてきている気がする。高校生の頃は感情が爆発しそうなくらい嬉しかったのに、今では試験前の憂鬱さを捨てきれずにそのままずるずるとベッドに潜り込んでしまう。せっかくだから夜更かしでもするか、と意気込んでも生活リズムというのはキッチリしているもので、夜の12時になると眠たくてもう何も考えられなくなる。

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世界音痴

 最近、また入眠障害に悩まされている。昨日はいざ眠らん、とベッドにもぐりこんだのが23時で、そこから3時まで一向に眠れる気配がなく、動かないタイムラインや少し攻めた内容の深夜番組を眺めてはどうして僕がこんな目に合わなければいけないのだろうと考えていた。

 

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カラマーゾフの兄弟

 4月から研究室生活が始まった。朝の九時から夕方まで狭い実験室に閉じこもっている。夏には院試もあるし、この調子ではしばらく本は読めそうにないなと思っていた。そんな時に、ゴールデンウィークには研究室が無いことが発覚した。てっきり10連休の間も数日間は実験があるものだと考えていたから、予定を埋めておらず、急にぽっかりと時間ができてしまった。じゃあせっかくだし、長い小説でも読もうかと思い、僕は本の山から『カラマーゾフの兄弟』を手に取った。

 

 

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