コンビニ人間

芥川賞・直木賞が発表された。今村夏子の『むらさきのスカートの女』が話題になっていたのはもう半年前のことなのかという驚きがある。芥川賞が発表されるたびに今回は新刊で買って読んでみようかな、と思うのだが毎回お金の無さを言い訳にしてパスしてしま…

百年の孤独

2010年代最後の大みそかに僕は38度を超える熱を出し、駆け込んだ休日急患でインフルエンザと診断された。その後熱は39度を超え、意識は朦朧とし、気づいたら2020年に突入していて、そのまま三が日をすべて布団の中で消費した。ようやく落ち着きを取り戻した…

うたかたの日々

物語の基本的な構造はグラフに表すことができる、と述べたのはSF作家のカートヴォネガットである。彼は縦軸を幸福度(上に行くほど幸福、下に行くほど不幸)とし、時間の流れを横軸に取り、物語の起伏をグラフに表そうと考えた。講演の際、彼は3つの形を例とし…

12/14

急に何もかもどうでもよくなる。12月はそういう気分になりやすい。明日はサークルで組んでいるバンドのライブがあるけれど、それをほっぽりだして、川か、海か、とにかく巨大な水の流れがあるところのそばで、飲めないビールを飲みたい。多分、そんなことを…

地獄の季節

気が付くと、前に記事を書いたのが50日も前になっている。この50日の間に僕は、少ない数の詩集を買い、少ない数の詩集を読んだ。最近、詩を焦点に当てているのか、それとも詩を読むこと自体を焦点に当てているのか、分からない日々を過ごしているように感じ…

ビットとデシベル

本を買う・読むにあたって、自分の中でのブームというのが存在している。一回生のころはミステリーを中心に読んでいて、二回生ごろにはSFに片足突っ込み、三回生では村上春樹が影響を受けた作品群を読み漁っていた。四回生になった今は何がブームかというと…

カキフライが無いなら来なかった

大学院に入るための試験が終わった。長くて辛い日々を過ごしてきたが、なんとかなったような、なってないような、そんな曖昧な気持ちで短い夏休みを迎えることになった。最近特に思うのだけれど、最後の試験が終わって夏休みに入るときの解放感というのが年…

世界音痴

最近、また入眠障害に悩まされている。昨日はいざ眠らん、とベッドにもぐりこんだのが23時で、そこから3時まで一向に眠れる気配がなく、動かないタイムラインや少し攻めた内容の深夜番組を眺めてはどうして僕がこんな目に合わなければいけないのだろうと考え…

カラマーゾフの兄弟

4月から研究室生活が始まった。朝の九時から夕方まで狭い実験室に閉じこもっている。夏には院試もあるし、この調子ではしばらく本は読めそうにないなと思っていた。そんな時に、ゴールデンウィークには研究室が無いことが発覚した。てっきり10連休の間も数日…

ジャップ・ン・ロール・ヒーロー

「僕は文章についての多くをデレク・ハートフィールドに学んだ。」と村上春樹は彼の処女作『風の歌を聴け』で語っている。

笙野頼子三冠小説集

ちょうど一か月前になるが、引っ越しをした。だいぶ新しい街に慣れてきたところだが、まだ中身を取り出していない段ボールがいくつかある。小説が詰まった段ボールも昨日ほどいたばかりだ。

浴室

こんにちは。 引っ越しというのは人の心を惑わせるものだ。来週には新しい部屋に住んでいるということをぼんやり考えていると、ラーメン屋のお冷を倒してしまって、我に返った。そんなぼんやりした頭ながらも、もう少しこの街を探検しておくかと思い、これま…

2/8

最近よく歌を歌っている。耳コピできるような技量は持ち合わせていないので、ネットに落ちているコード譜を見ながらandymoriとかpillowsとかを歌っている。隣人から抗議を受けたことはないからちょっと大きめの声で。声域が狭いから声がひっくり返っちゃう時…

1/22

冬が来ている。去年から僕のもとに訪れるようになった冬。化け物のようであり、僕を圧倒して去っていく。気体のようであり、掴みどころがないまま去っていく。冬が来ている、ということしか分からないまま、流れ、街の木々に名前も知らない蕾ができていく。 …

青白い炎

こんにちは。 時々、どうしてもあの本が読みたい、と思う瞬間がある。その発作が起こった時には古本屋や図書館を巡りその本を手に入れようともがく。新品を買うという発想はあまりない。お金が無いからね。でもどうしても手に入れられないときには新品で買っ…

リンカーンとさまよえる霊魂たち

こんにちは。 前回「Boy's surface」の感想を書いたのがおよそ二か月前らしい。どうしてこんなにも間が空いてしまったかというと、かなりハードな実験と学園祭が重なったからだ。明らかに僕のキャパシティを超えた日々だったが何とか乗り越えられた。自分が…

12/07

先月に僕の大学生活における一つの区切りみたいなものがあった。まぁサークルの幹部を引退したというしょうもないちゃちなことなのだけれども、大学生活の大半をサークルに振ってきた僕にとっては大きな区切りだったように思える。その区切りを経てからとい…

Boy's Surface

こんにちは。 遂に円城塔について語るときが来てしまった。

漁港の肉子ちゃん

こんにちは。 西加奈子の『漁港の肉子ちゃん』について。

こんにちは。 今回は小山田浩子の芥川賞受賞作『穴』です。

その女アレックス

こんちは。 な~~~にが国内外のミステリ賞総なめじゃ、ということでピエール・ルメトール『その女アレックス』です。

熊を放つ

こんにちは。 今回はジョンアーヴィングの『熊を放つ』について。村上春樹訳。

日蝕

こんにちは。 今回は平野啓一郎のデビュー作『日蝕』の記事。

〇〇〇〇〇〇〇〇殺人事件

こんにちは。実家で風邪をひきながらこれを書いてます。 今回はこのブログ初のミステリー。どう書けばいいのやら。

テキスト9

こんにちは。 一か月ほど前に読んだ小野寺整『テキスト9』の感想です。

クチュクチュバーン

こんにちは。少し暑さは弱くなったけど夏は依然として夏。 一か月前に読んだ吉村萬壱の『クチュクチュバーン』の感想を書く。

7/22

こんにちは。今回もまた日記。 『オン・ザ・ロード』に衝撃を受けてこのブログを始めたのが113日前、とはてなブログは教えてくれる。113日間。ほぼ四か月。この間に僕は何を得てきたのだろうかと思ったりもする。その自問は無意味で今は晩御飯をどう調達する…

ぼくは勉強ができない

こんにちは。早朝の散歩がとても心地よい季節になってきましたね。 山田詠美の『ぼくは勉強ができない』を読みました。文春文庫です。

6/18と6/19

日記です。書評ではないです。読まなくてもいいです。

タイタンの妖女

こんにちは。早く梅雨明けてほしいですね。 カート・ヴォネガット・ジュニアの『タイタンの妖女』を読みました。